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2010年1月20日 (水)

歌う男と彩る男

2つのライブを見る。偶然だけれども両方とも2人構成のライブ。

ひとつのライブは山口洋(Vo,G)&細海魚(Key)の二人でHEATWAVEのデュオ版。もうひとつは信夫正彦(Vo,G,Key)with伴慶充(Dr,Cho)、いつもの二匹ライブ。

2010年1月18日 
山口洋&細海魚(HEATWAVE)
横浜 Thumbs Up

2010年1月19日
信夫正彦with伴慶充
新横浜 Bell's


二人の歌う男はそれぞれの相方と、その日の音とその時の心を紡ぎ合わせ、伝えなければならない「何か」を、歌うことによって表現している。

僕はそれぞれのライブで、その歌い出しのほんの数秒でその「何か」に掴まえられてしまった感じだった。僕にはその「何か」をうまく言葉で表現したり、説明したりすることは出来ないけれど、確実にそれはそれぞれの歌の中の核として存在していた。

山口洋さんが最近ブログの中で「ひかり」という言葉で表現をしていることがこれなのではないかと、おぼろげながら思っていた。

細海魚さんの鍵盤の音は、色が見えるようなメロディと音色だ。それぞれの曲の中でその歌自身が欲する本当に必要な音が奏でられている感じがする。多くもなく少なくもない。歌で表現されている様々な情景やら心象風景、その背景の彩りを魚さんの鍵盤が描いている感じだ。


伴さんのドラムは「歌」だ。

ドラムはリズム楽器なので、その良し悪しを通常「ビート」とか「グルーブ」とかいう言葉で表現される。でも伴さんのドラムは「メロディ」とか「声」とか「言葉」が聴こえてくるような感じがしてしょうがない。特に信夫氏とのこのシンプルな構成でライブをする時がより顕著だ。彼の歌と一緒に「歌」っているようなドラムで、その「歌」はそれぞれの楽曲にとって必要な彩りと奥行きを、出しゃばることなく自然な感じで与えている。

(伴さんは自身のインタビューの中でHEATWAVEでの経験がなければ、信夫氏と演奏する時のようなドラミングはできなかった、と述べている。もちろん伴さんのドラマーとしてのビートやグルーブ感は凄くカッコいい。ムダ打ちのないストイックでタイトなドラミング。SHAKESでのライブではそれを思う存分感じることが出来る。)

二人の「歌う男」はそれぞれの「彩る男」と一緒に僕らに伝えるべき「何か」を届け続けてくれている。

僕も歌おう!

と思った横浜2Days。楽しくて、嬉しくて、たまらないライブだった。

追記
この日は阪神・淡路大地震15年目の翌日。山口さんは「満月の夕」を歌ってくれた。山口さんも魚さんも、感情の高まりがそのまま演奏に現れているかのような圧巻さで、二人の伝えたいことが観客に届けられていた。僕はこの曲を生で聞くのは初めてだったけど、それがこの日のこの演奏だったことを嬉しく思っている。

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「それでも人はまた 汗を流し 何度でも出会いと別れを繰り返し
      過ぎた日々の痛みを胸に いつか見た夢を目指すだろう」

                  HEATWAVE 『満月の夕』 より

「そして手のひらにふれる meaning of life, it's alright
     そしてかたく握りしめる meaning of life, it's alright」

                  信夫正彦 『Life』 より
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